マンション組合理事長は解任できるか

管理規約明記なし 最高裁が判断へ (日本経済新聞 2017/11/25 朝刊)

 マンション理事会は理事長を解任できるのか――。どこのマンションでも起こりそうな争いに最高裁が初判断を示す。元理事長が起こした訴訟の弁論が30日開かれ、判決は「解任は無効」とした二審の結論を見直す可能性が高い。多くのマンションの管理規約は解任の可否を明記しておらず、今後のマンショントラブルにも影響しそうだ。

<中略>

 今回、判断が示されるのは2013年、福岡県のマンションで起きた理事長解任をめぐる争い。理事長だった男性が業務を委託する管理会社を変えようとしたところ、他の理事らが反発。「理事長は解任した」と住民に通知した。男性は解任は無効だとして管理組合を相手に訴えを起こした。

 裁判の争点は、理事会が理事長を解任できるかどうか。このマンションの管理規約は「理事長は理事の互選で選ぶ」と定める一方で、理事会が理事長を解任して単なる理事に「降格」させられるかどうかは明記していなかった。

 一審・福岡地裁久留米支部判決は、解任の規定がないことを重視。「在任中の理事長の意に反して理事会が地位を失わせるのは許されない」として解任を無効とした。二審の福岡高裁でも男性が勝訴した。

<中略>

 最高裁第1小法廷(大谷直人裁判長)は11月30日に双方の意見を聞く弁論を開く。上告審の弁論は二審の結論を変更する際に開かれるのが通例で、「解任できる」と判断する公算が大きい。国交省は「最高裁判決を踏まえ、必要があれば標準管理規約の見直しを検討したい」と説明している。

———————————————————————————

マンション法とも呼ばれる区分所有法の第25条には「区分所有者は、規約に別段の定めがない限り集会の決議によって、管理者を選任し、又は解任することができる」とあり、同マンションではほぼ標準管理規約通りの管理規約を採用していることから、「役員(理事長を含む理事)は総会の決議により選任・解任される」ものと解釈できます。

また、同マンション管理規約では、「理事長、副理事長、会計担当理事および書記担当理事は、理事の互選により選任する」とされているため、どういった職務を担当させる理事なのかという役職に関わる部分は理事会で決定することを妨げない内容となっています。

このような見方をすると、理事会においては役員を解任はできないが理事長職を解することは可能と読み取ることもできそうですが、気になる最高裁判所の判決が来週18日(月)に出る見込みですので、皆様ご注目下さい!