耐震偽装マンションで外壁はく落

住民提訴へ 神戸・三宮(神戸新聞 2017/12/7)

 神戸・三宮の高層マンション「アパタワーズ神戸三宮」(20階建て)で、外壁のタイルが次々とはがれ落ちたり、下地から浮いたりする施工不良があったとして、住民らが施工側に対し、補修工事費用など約2億4千万円の損害賠償を求めて大阪地裁に提訴することが7日、分かった。築11年9カ月の時点でマンションの外壁約15%に問題が見つかったという。

<中略>

 問題が最初に見つかったのは15年3月で、14階バルコニーのタイルが幅約1・5メートルにわたってはがれ、4階のベランダに落下。重さは20キロ以上とみられる。

<中略>

 訴状によると、施工側はタイルはく落や浮きについて「経年劣化」と説明。住民側は1級建築士ら複数の専門家の調査を基に、(1)タイルに塗ったモルタルの吸着力を高めるため、下地のコンクリートに細かな傷を施す「目荒らし」をしていない(2)下地の清掃処理が不十分(3)モルタルが固まる前に乾き硬化不良(ドライアウト)を起こした-などの施工不良が原因とする。

 住民側は専門家の意見を踏まえ「築10年後のタイル劣化が3~5%であれば経年劣化と判断できるが、同マンションは10%以上に上り、経年劣化とは到底言えない」と訴えている。

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このマンションでは、一般に1回目の大規模修繕が計画される築12年目を待たずして、外壁タイルの剥落が発生してしまった。

外壁がタイル等の場合、竣工後、外壁改修又は全面打診検査後10年を超え、3年以内に外壁改修又は全面打診検査の実施が確実ではない場合等に、「タイル等の落下により歩行者等に危害を加える恐れのある部分の全てを全面打診等」による確認が必要と建築基準法施行規則にはあるが、この規則の想定する期間と同程度の築年数にも関わらず剥落が起きてしまった点で、経年劣化とは考えにくく今回提訴がなされた。

剥落によるけが人こそ出ていないものの、一歩間違えば第三者へ被害を与えかねないだけに、お住まいのマンションにおいても外壁調査等が計画修繕に盛り込まれているか、今一度確認が必要だろう。