マンション大規模改修とは

マンション大規模改修の定義について

建築基準法の第2条十四「大規模の修繕」や第2条十五「大規模の模様替」は、建物の主要構造部(壁、柱、床、はり、屋根又は階段)にかかわるものもしくは増築や改築、用途変更などを伴うものをいいます。
そのためマンション大規模修繕工事には一般的な定義はなく、建築基準法に適合するかどうかも、役所や検査機関の確認は必要としません。
最近ではマンション大規模修繕工事という言葉が一般的になってきたため、マンションの修繕工事のほとんどをそう呼ぶことが増えてきています。
ここでは国土交通省が推奨する、10~12年ごとに実施する計画修繕工事のことを「大規模修繕工事」と呼んでおり、新築時よりもグレードアップさせる意味での「改良」を加えたものを「大規模改修工事」と呼んでおります。
当サイトでは3回目以降の大規模修繕工事では、「大規模改修工事」を推奨しております。

1.設計監理方式

マンションの大規模改修では、経験豊かな専門家をパートナーとして選び、協力を得ることが大切です。
どのような専門家をパートナーとして選ぶかによって、大規模改修の進め方は変わっていきます。

メリット ・工事範囲・内容や工事の優先順位などを客観的に判断をしてもらうことができる。
・大規模改修のための設計図書を作成してもらい、公正で公平な施工会社選定を期待できる。
デメリット ・工事費とは別に設計・工事監理のための費用がかかる。
・信頼できる設計事務所を探す方法や、選ぶ際の判断基準が難しい。

2.責任施工方式(管理会社)

管理会社に施工会社を選定してもらい、設計・施工までを請け負わせる方法。

メリット ・普段から信頼のできる管理会社に依頼するため、施工後のアフターサービスやクレーム対応がスムーズ。
・新たに自ら業者を選定する必要がなく、管理組合の理事の負担が少なくて済む。
・会社が大きいので安心感がある。
デメリット ・特命発注となるため、価格の競争ができない。
・管理会社は実際に工事をするわけではないので、元請け会社が下請けに丸投げしていてもわからない。
・管理会社が主導となるイメージを管理組合に与えてしまうため、管理組合が機能不全になる場合がある。
・複数の見積もりを取らないと、後々管理組合の総会で追及され問題になる場合がある。

3.責任施工方式(施工会社)+監修方式

施工会社が管理組合から直接受注し、設計から施工までを責任施工方式にて行うが、第三者が専門家としてのチェックを行い管理組合にアドバイスを行う。

メリット ・直接契約となるため、コストが安くなることを期待できる。
・マンション大規模改修に専門性の高い施工会社であれば、安心感が高い。
デメリット ・管理会社の力を借りないため、理事長の負担が大きい。
・大規模修繕委員など理事会とは違った独立した継続の組織が重要となる。
・監修する専門家は責任を負わないため、信頼できる専門家を探す必要がある。

4.メーカー施工方式

責任施工が可能な建築材料メーカーが直接大規模改修を行う。アルミ建材メーカーのツヅキの大規模改修工事はこの方式です。

メリット ・設計・施工だけでなく、製品の製造もメーカーなので、全ての保証が一元化できる。
・製品の卸商社など全ての媒介をスキップするので、価格競争力が高い。
・物件ごとに対するオーダーメイドなど、製品の対応力が高く、低コストでできる。
・製品開発なども行っているため、グレードアップの提案力が高い。
・取替工事の場合は、大規模改修工事に占める製品原価の割合が大きい。
・実際の工事内容が変わるわけではないので、設計監理方式や責任施工方式(管理会社)にも対応が可能。
デメリット ・管理組合の協力が重要となる。
・メーカーが独自に施工していることが少ないため、部分的には下請けを使うことになる。
・取り扱っている製品以外の部分では、コスト競争力あまりない。

大規模改修の流れ

  1. 1.相談

    マンション大規模改修で最も重要なことは情報収集です。
    管理組合のスムーズな合意形成のためにも、偏った情報ではなく、気軽に相談してみてください。

  2. 2.修繕記録の確認

    過去に実施した修繕記録によっては、工事項目を次回に繰り越したり、逆に前倒しにしたりすることで効率の良い大規模改修工事が実施できます。
    長期修繕計画の見直しを含め、確認をしてください。

  3. 3.現地調査・診断

    まずはおおまかな調査から、本格的な診断まで状況に応じて実施します。

  4. 4.工事項目の提案

    調査・診断結果をもとに、今回の大規模改修工事に必要とされる工事項目をご提案いたします。
    設計監理方式・責任施工方式の場合は、設計事務所もしくは管理会社よりご提案があります。

  5. 5.見積もり提出

    決定した工事項目をもとに、最適なお見積りを提示いたします。

  6. 6.管理組合説明会

    工事内容や特色、施工会社を判断する材料となるものを、管理組合の皆様を対象に説明会を実施いたします。

  7. 7.施工業者内定(施工方式確定)

    施工会社とどの方式にて大規模改修工事を実施するかを修繕委員会や理事会にて内定していただきます。
    臨時総会の招集の準備に入ります。

  8. 8.管理組合総会(工事実施の決議)

    管理組合総会を開催し、大規模改修工事の決議をします。

  9. 9.施工業者決定・契約

    施工業者を決定し、工事委託契約書を作成いたします。

  10. 10.工事説明会

    実際の工事の内容や工程、スケジュール。様々な注意点について説明会を実施します。

  11. 11.工事着工

    マンション大規模改修工事は工事が始まってからが重要です。工事期間中にも様々な問題点が発生します。
    管理組合の協力が非常に重要となります。